「日本成長戦略 40歳定年制 経済と雇用の心配がなくなる日」(著: 柳川範之)を読みました

読了。40歳も近いのでどんなことが書いてあるかなぁと思って読んでみました。

「経済環境の変化が加速する中、生産年齢人口が減少し多様な働き手が働ける勤務体系が必要な日本は従来型の終身雇用の正社員一辺倒では対応しきれない。20年程度の中期雇用正社員を認め、望む人は能力開発しながら20年に1回キャリアを変え75歳まで働くという雇用制度・教育制度・転職市場が必要である。」(140字)

イデアとしては正論だと思います。
とは言えじゃあどうしたらみんなそっちの方に行くかねぇ?というところの詰めの甘さは否めず、“ジャスト・アイデア”の提示に留まっている感はあり。

2013年の著作ですが、3年後の今となっては労働力不足ゆえ人事制度はどんどん働く人に優しくなってきているので、自ずと”正社員”の多様化も進んでいきそうな印象ではありますが。
とは言え現状では「導入する体力のある企業」と「その働き口にありつける能力を持った人」だけが提供・享受できる機会に限られてしまっているので、広く浸透させていくには何らかの制度的裏付けが欠かせないだろうと思います。

ちなみに本書はあとがきだけ読めば筆者が伝えたかったことは分かるんじゃないでしょうか。
本文もほぼ同じ内容の繰り返しなので、時間がなくお手軽に済ませたい方や、ちょっと立ち読みで済ませたい方にはオススメの読み方です。

 

日本成長戦略 40歳定年制 経済と雇用の心配がなくなる日

日本成長戦略 40歳定年制 経済と雇用の心配がなくなる日