インターネット的(著:糸井重里)を読みました

本書の初版は2001年刊。折しもインターネットが一般に普及しようかという頃に、インターネットそのものよりもそれを介して何ができるか、人と人との関りがどう変わっていくか、インターネット的なあり方や思考法、表現法について論じた本。

インターネット時代のあり方のカギはリンク、フラット、シェア。そんな中では情報は出した人のところに集まってくる。そして何かを作ることのコストが低減して創造すること・発信することの敷居が下がるため、作り手としての世界観・人間観・幸せ観が問われることになる。同じことは消費の側にも通用して、自分は何が好きで何を喜ぶのかに自覚的でなければならず、消費もクリエイティブにならなければならない。

 

著者の糸井重里氏は父親と同学年である。むしろ生まれは彼の方が早い。その年代の人が18年前、2001年にこれを予見していたというのはスゴイことだ改めて感服しました。例えば自分がその年齢になった暁に、その時に起きている契機についておよそ20年後にも通用するような見方を持てるだろうか?いや、同じ歳まで待たなくったっていい。今すぐにでも。

AIだ、デジタルネイチャーだと、激変を喧伝するものは多くあれど何が本質なのか、何がメルクマールなのか?よくよく考え見極め、しかも見極めたのちにはそれに飛びついてみなければならない。

さて、自分は何に飛びつこう?

 

インターネット的 (PHP文庫)

インターネット的 (PHP文庫)