「<中東>の考え方」(著: 酒井啓子)を読みました

読了。

何かと大国の「対象」として描かれがちな中東の近現代史を中東側の視点から紡ぎ直した本書。国際政治の本史の中で断片化して顔を出す中東各国の歩みを通史として見る視点が貴重なとってもオススメの一冊です。

2010年4月に上梓された本書ですが、最終章が「メディアとアイデンティティー」というタイトルで、ネット上を流れる情報が若者のアイデンティティーに与える影響や、ヴァーチャルなイスラームの連帯についても触れられていました。
アラブの春やIS(とネットの果たす役割)を予見するかのような内容で、なるほどなーと唸らされました。

 

<中東>の考え方 (講談社現代新書)

<中東>の考え方 (講談社現代新書)