2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

エルサレムのアイヒマンー悪の陳腐さについての報告(著:ハンナ・アーレント)を読みました

ナチ体制下でユダヤ人の移送を差配する立場にあったアドルフ・アイヒマンは、敗戦後潜伏していたアルゼンチンでイスラエル諜報機関により捕らえられ、エルサレムに連行されました。そのエルサレムで開かれたアイヒマンに対する戦後法廷をハンナ・アーレント…

テレ朝会見で思うこと

「これはもう、構造的に限界なんじゃないか。」 福田元財務次官によるセクハラ被害を自社社員が受けていたという会見をテレ朝が深夜12時から開き(しかも自社では生放送せず)、「二次被害を恐れて公表しなかった」とのたまったと twitter で目にした時に感…

アンティゴネ・三文オペラ・子供の十字軍(著:ベルトレト・ブレヒト)を読みました

初めて「戯曲」というジャンルの本を読んでみました。 きっかけは恩田陸さんの演劇小説を読んだこと。恩田さんご自身も戯曲を書かれたとのことで、このジャンルに興味を持ちました。 中でもブレヒトを選んだのは、戦争、特にドイツの第二次世界大戦をモチー…

民主主義の条件(著:砂原庸介)、熟議が壊れるとき(著:キャス・サンスティーン)を読みました

政治分野の本を続けて2冊読みました。1冊は「民主主義の条件」(著:砂原庸介)、もう1冊は「熟議が壊れるとき」(著:キャス・サンスティーン)。 「民主主義の条件」は著者の近著「分裂と統合の日本政治」を読んで、さかのぼって読んでみたくて手に取りま…

潜伏キリシタンは何を信じていたのか(著:宮崎賢太郎)を読みました

2018年にも世界遺産登録と目されている、長崎・天草のキリスト教関連遺跡。その長崎・天草で、江戸時代の禁教を耐え忍び信仰を守ったとされる潜伏キリシタンたちが本当に信仰していたものは何だったのか?を考察した一冊です。 本書で著者は、潜伏キリシタン…

京大式DEEP THINKING(著:川上浩司)を読みました

元AI研究者で、今は不便益(不便さが生む利益)の研究に従事する著者の手になるより深く思考するための指南書。 「鉛筆による手書き」が生むひっかかりやダイレクトな体感が、反射的な浅い思考ではない、じっくり広がり・奥行きのある思考を生むのだそう。 …