2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

介入のとき-コフィ・アナン回顧録【上】・【下】(著:コフィ・アナン)を読みました

1997年~2006年、国連事務総長を務めたコフィ・アナン氏の回顧録。次から次に起こる人道危機に際し、内紛当事国のトップや安保理常任理事国の首脳・外相との息の詰まるような協議・交渉の様子が生々しく描かれています。 「コフィ氏は、国連を構成メンバーた…

デジタル・ゴールド(著:ナサニエル・ポッパー)を読みました

ビットコインの誕生から2014年頃までの紆余曲折を、関わった人々の群像劇的に描いた一冊。これだけの内容を説明調でなく、物語としてまとめたのがとても秀逸だと思います。記憶に残っているのはマウント・ゴックスくらいでしたが、あの破綻劇がどんな文脈で…

大卒無業女性の憂欝(著:前田正子)を読みました

取り上げられているケース・データや背景の考察が関西に偏っており、全国的に大卒無業女性がどうなっているのか、という全体像はつかみきれませんでした。正直、タイトルはちょっと盛り気味かもしれません。 ※関西で大卒無業女性が多いと主張されていますが…

テクノロジーは貧困を救わない(著:外山健太郎)を読みました

著者はマイクロソフト・リサーチ・インドの共同設立者。テクノロジーは貧困問題の解決に寄与しうるのか/そうではないのか、寄与しうるとしたら/寄与できないとしたら、それはどんな条件の時なのかをリサーチしてきた経験をまとめ、考察したのが本書です。 …

仕掛学(著:松村真宏)を読みました

もともと人工知能の研究者だった著者が、データ化されていない事象の多さに直面し、データに頼らず人の行動を促すにはどうしたらいいか思い悩んでたどりついたのが「仕掛け」。 例えば、問題解決につながる行動を促す「仕掛け」として、男性用便器の的や、駐…

日本会議の研究(著:菅野完)と神道の入門書を読みました

裁判沙汰にもなった話題作「日本会議の研究」。2度目は読まないだろうと思い、図書館で延々待ってようやっと読みました。 随分待ったので、その間に神道の入門書で予習してみました。 去年仏教の本は何冊か読みましたが、そういえば神道の成りたちとか教義と…

最後の秘境東京藝大-天才たちのカオスな日常(著:二宮敦人)を読みました

東京藝大在学中の妻を持つ著者が、藝大生・OB/OGへのインタビューを重ねてつづった一冊。 優雅で折り目正しい音楽学部”音校” 、バンカラで自由な美術学部”美校”と、両学部での藝大生の生態は一見対照的だが、その奥底には「アートから離れたくても離れられな…

<インターネット>の次に来るもの-未来を決める12の法則(著:ケヴィン・ケリー)を読みました

著者は元ワイアードの編集長。今現在インターネットやコンピューティングについて作用している技術的傾向を分析・分類し、それが今後どのような帰趨をもたらすか、避けがたい未来(原題は THE INEVITABLE)はどのような姿かを素描した一冊。 「自分も自分を…

LIFE SHIFT(著:リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット)、自分の時間を取り戻そう(著:ちきりん)を読みました

急ぎのそこそこ重要な案件に追われるあまり、急ぎじゃないとっても重要な案件に手がつけられていないんじゃないかーー。そんなそこはかとない不安をじわじわ感じることってないですか?自分にはあるのです、時々。いや、実は結構ひんぱんに。 そういうときい…