2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「スポーツのちから:地域をかえるソーシャルイノベーションの実践」(著: 松橋崇史,金子郁容,村林裕)を読みました

読了。 「共有施設利用に関するルール浸透や利害調整など、地域スポーツ振興のためにコミュニティが果たす役割は大きい。一方スポーツが地域のつながりを強化し地域活性化に資するケースもある。スポーツと地域が互いを活かしあうためには、支援コミュニティ…

「日本成長戦略 40歳定年制 経済と雇用の心配がなくなる日」(著: 柳川範之)を読みました

読了。40歳も近いのでどんなことが書いてあるかなぁと思って読んでみました。 「経済環境の変化が加速する中、生産年齢人口が減少し多様な働き手が働ける勤務体系が必要な日本は従来型の終身雇用の正社員一辺倒では対応しきれない。20年程度の中期雇用正社員…

「憲法の涙 リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください2」(著: 井上達夫)を読みました

読了。 「憲法9条を巡っては護憲派にも改憲派にも欺瞞がある。安全保障のあり方は共時的な議論を通じて見直していくべきで、憲法で内容を定め凍結すべきでない。民主主義は失敗から学び成長していく愚行の権利を保障する制度である。憲法改正の発議を奇貨と…

「見えざる手をこえて:新しい経済学のために」(著: カウシック・バスー)を読みました

読了。前世銀上級副総裁兼チーフエコノミストの手による主流派経済学への異議申し立ての書。 「ゲーム理論によれば、個人も市場も規範や文化に影響される社会的存在であり、最適均衡実現のため政府介入が正当化される場合がある。利己的個人と自由市場を前提…

「ブラインド・マッサージ」(著: 畢飛宇)を読みました

読了。まるで詩のような美しい小説でした。 「南京のマッサージ店で働く盲人たちが、運命に翻弄されつつも自分の希望を守り、夢を叶えようと奮闘する日々を描いた小説。盲人に安易に同情せず普通の同時代人として描写することで、盲人の喜びや悲しみ・夢と現…

「リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください--井上達夫の法哲学入門」(著: 井上達夫)を読みました

読了。 「リベラリズムとは等しき事例は等しく扱うという正義に立脚して判断を下す政治姿勢である。しかし日本のリベラルは戦争責任、安全保障、憲法について二重基準を用いており欺瞞的である。かかるリベラルの再定義の他、正義論が独断に陥るのを防ぎ、立…

「山谷 ヤマの男」(著: 多田裕美子)を読みました

読了。1999年から2年間、山谷にある玉姫公園で山谷の男たちのポートレートを撮った写真家多田裕美子さんのフォトエッセイ。 本書は自分の今年がぎゅっと詰まったような1冊で、しみじみご縁って不思議だなーと思いました… きっかけは毎年夏恒例のバングラツア…

「1941 決意なき開戦: 現代日本の起源」(著: 堀田江理)を読みました

読了。色んな意味で嘆息が出ちゃう本でした…。 「太平洋戦争開戦時の指導者たちは、勝算がないことを知りつつも自身と出身組織の面子に拘り避線を断固主張しなかった。対米外交緊張緩和の機会もあったがみすみす逃し、外交上の選択肢を狭めた。そして最終的…

「保守主義とは何か - 反フランス革命から現代日本まで」(著: 宇野重規)を読みました

トランプ大統領誕生の今日読了。著者の意気を感じさせる、一本筋の通った良書でございました。 「保守主義とは個人の自由を守る制度・慣習の蓄積を重んじ、漸進的変化を志向する政治姿勢である。個人の自由を守る制度が明治期に創設された日本では、何を守る…

「入門 近代仏教思想」(著: 碧海寿広)を読みました

読了。無宗教を自認しつつも、英語で聞かれると何となく" I'm Buddhist."と答えてしまう、現代を生きる私(たち)の仏教とのつながりが垣間見えた気がします。 「明治維新後、近代国家建設の過程で特権的地位を失った仏教は、哲学、体験、伝統、教養と存在価…

「巨大数」(著: 鈴木真治)を読みました(?)

読了!といっていいのだろうか。。。 ひっさしぶりに、全くちんぷんかんぷんの本に出会った!とりあえず再度まで目を通したというのが正しいところ…(というわけで、今回は超要約なし!) いやー、数学の世界はワクワクしちゃうくらい全く新しい地平でありま…

「「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済」(著: 小川さやか)を読みました

読了!これは面白かった! 「アフリカの都市インフォーマルセクターで暮らす人々は、多業種の仕事を渡り歩き、次々に事業を試し、誰かの稼ぎで食いつなぎ日々生きている。不確実な状況を機会と捉え、どんな状況も生き抜く自信を持っている。こうした生き方は…