2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

不惑の何者感~それは山なのかアンカーなのか

ひさしぶりに朝井リョウさんの小説を読みました。『もういちど生まれる』という複数の大学生を主人公にした連作小説です。 「ああ、あったよねぇ~」と懐かしく感じられる描写がそこここにあったのですが、と同時に「あぁ、実はまだある」と思い当たったこと…

「もういちど生まれる」(著: 朝井リョウ)を読みました

読了。箸休め的にたまに小説も読みます。 本書は各章大学生世代の登場人物が主人公の連作短編集。1章の主人公が他の章でちょろっと出てきたりします。9割9分の「ああ、あった(っぽい)な~」という過去完了の感覚と、ほんとうにわずかばかりの「ああ、ある…

「芸術起業論」(著: 村上隆)を読みました

読了。 本書を読むきっかけになった引用元の本『アートは資本主義の行方を予言する』と同じく、文脈を理解した上で新しい価値をどう提示するかがやっぱり大事なんだそうな。(というか、本書の方が先に出ていることを考えると、こっちの主張がオリジナルなの…

「貧困を救うテクノロジー」(著: イアン・スマイリー)を読みました

読了。 「帯に嘘はなかった」っていう話し。 本書は、貧困に苦しむ人たちの生活の向上に真に役立つさまざまなテクノロジーを、実際のケース例を引きながら豊富な写真・図解つきで紹介したアイデアハック的な一冊、では全くありません。 MITの学生たちが、恐…

「GDP――〈小さくて大きな数字〉の歴史」(著: ダイアン・コイル )を読みました

読了。 わずか150ページ足らずの本ですが、ここ最近読んだ本では、指折りの良書でした。 GDPという物差しがどういう背景でどう技術的に作られたか、その可能性と限界がどこまでかを分かりやすく紹介しています。 GDPという指標を相対化することは、経済の範…

【試論】マイクロ学資保険で学校運営

ご存じの方も、そうでない方もいらっしゃると思いますが、私、start to [ ]という団体でバングラデシュに小学校を建てて運営のサポートをしております。 で、そのランニング経費を送るのが今の一番のstart to [ ]の活動になっておるわけですが、ゆくゆくはわ…