2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

熱海の奇跡(著:市来広一郎)を読みました

言わずと知れた熱海再生の中心人物、市来さんの取り組みを振り返りまとめた一冊。 Maruyaの人、という入り口でしか存じ上げなかったのですが、熱海を「クリエィティブな30代に選ばれる街」にするため打ち手を重ねてこられたのだな、と初めて知りました。 客…

サブスクリプション・マーケティングーーモノが売れない時代の顧客との関わり方(著:アン・H・ジャンザー)を読みました

「サブスクリプション」を寄付やクラウドファンディングの時間軸を伸ばした一変形として捉えられないかな、と考えて興味を持っていたところ、見つけて読んでみた一冊。 タイトルの通りですが、どうやったらサブスクリプション型のビジネスを立ち上げられるの…

フーコーの美学:生と芸術のあいだで(著:武田宙也)を読みました

アートって何だろうということをぼんやり考えていた時に、人はそれぞれ形は違うけれども何かを表現しながら生きているんじゃないだろうか、いや、逆に全く同じ人が二人といないのであれば、生きていること自体すでに何らかの表現とも言えそうだよなと思うよ…

新築がお好きですか?日本における住宅と政治(著:砂原庸介)を読みました

日本の住まうことにかかるコストが高いのは、今の広義での「制度」的環境を前提とすると各主体の合理的選択として新築住宅を売買することが均衡点になる(そしてそこから逸脱すると不利を被る)からだ、ということを諄々と説いている一冊です。 広義の「制度…

新しい分かり方(著:佐藤雅彦)を読みました

Eテレ「ピタゴラスイッチ」の監修を手掛けていらっしゃる方の本と新聞の書評欄で見かけて読んでみた一冊です。 著者の佐藤雅彦さんは、電通ご出身でその後独立、メディアクリエーターとして多方面に活躍され(だんご三兄弟、バザールでござーるなど!)、今…

道徳感情論(著:アダム・スミス)を読みました

本書にも序文を寄せているアマルティア・センの著作で言及されていたのがきっかけで読んだ一冊です。ナイーブな合理的経済人を前提することが批判を受けることが多くなった昨今、市場主義や自由放任主義の元祖?のように言われるアダム・スミスは決してその…

贈与論(著:マルセル・モース)を読みました

新しいお金の話の本を読んだとき、お金を媒介した売買取引以外の交感について言及される中で取り上げられていたのがきっかけで本書を読みました。 贈与や交換が社会的にどのような意味を持っているのか、要素に分解することなくあくまで全体的な性質として説…